映画 ホビット 思いがけない冒険
2016-2017年の年末年始に纏めて無料放送されていた映画「ホビット」。言わずと知れた「ロード・オブ・ザ・リング」3部作の前日譚にあたる物語で、まずは1作目に当たる「思いがけない冒険」をPSVitaに転送して鑑賞しました。日本語吹き替えになってしまったのはちょっと残念でしたが。あ、後で気がつきましたが、AT950Wの場合は高速転送録画を切ってDR録画し、おでかけ転送時に音声と字幕を選択してほぼ実時間を掛けて転送すればよかったようですけどね。
「ロード・オブ・ザ・リング」の方はDVDからBlu-rayにメディアを買い直して鑑賞しているんですが、同じピーター・ジャクソン監督でJ・R・R・トールキンの原作、同じ世界観という結構‘み’が好きなファンタジーであるにも関わらず、何故か「ホビット」の方は今まで1度も見る機会がなかったんですよね。3部作が完結してBlu-rayのトリロジーボックスでも買おうかと考えていた記憶はあるんですが(^_^;)
で、この「思いがけない冒険」。
あらすじ的には「ロード・オブ・ザ・リング」の主人公フロド・バギンズの父、ビルボ・バギンズが、自身の60年前の冒険を振り返りながら書き記すもの。とはいっても冒頭で振り返っているなと分かる程度で劇中ではほぼ振り返っている感はしませんでしたが。
その60年前のビルボ・バギンズですが・・・
突然ホビット庄の家に押しかけてきた魔法使いのガンダルフや13人のドワーフ達に巻き込まれる形で一緒に旅に出ることになる。ドワーフ達の中にはド本来であれば王となっているはずのトーリンも含まれ、ドラゴンのスマウグに滅ぼされた自分達の国エレボールを取り戻そうとしていた。
このパーティはトロールに捕まって食べられそうになったり、仇敵であるオークに執拗に付け狙われたりしながらエルフの隠れ里に到達するが、エルフとの確執も表面化。前途多難な中、足手まといと言われてしまったビルボは冒険の仲間から抜けてホビット庄に帰ろうとするが・・・
その直後にゴブリンの罠に掛かってその大軍に囲まれてしまった一行。ビルボはドワーフ達と離れ離れになってしまい地底湖に落ち、そこであのゴラムと遭遇。ゴラムが落とした金の指輪を拾う。
という感じでしょうか。
ここからはネタバレにならないようにページを変えて感想を少々。
既に細部までは覚えていませんが、「ロード・オブ・ザ・リング」でも語られていたエピソードや武器、登場人物がちらちらと登場するのが一番興味深かったですね。
ガンダルフはメインキャラですが、ガラドリエルやサルマン（この3人の場面ではストーリー面でも「ロード・オブ・ザ・リング」に繋がる表現をしていたと思いますし）、チョイ役ながら冒頭ではフロド・バギンズも顔を見せてくれていましたし、まだ若いと思われるゴラム も違和感がありませんでした。
あと、オークが近くにいると青く光るつらぬき丸がビルボの手に渡ったりしているのもかすかな記憶を蘇らせてくれましたしね。
一方でちょっと気になったのは・・・
全体的に「ロード・オブ・ザ・リング」程の没入感がないというか世界に入り込みにくい感じがあったんですよね。
主人公のビルボ自身が文字通り「思いがけない」冒険に巻き込まれているだけで危機感とか使命感とかが薄いように思えますし、今振り返って見ても何故ドワーフとガンダルフがビルボを仲間にして巻き込んだのか、ビルボも何故付いて行ったのか・・・イマイチ理解に苦しむ感じだったので、これが一番なのかも知れません。終盤ではドワーフには故郷がないとか言っていましたし、最後にはビルボがトーリンの命を助けて仲間感が強くなったようにも思いますが、これって冒険に出発した後の話ですからね。
続編なので世界観なども真新しさがありませんし（ニュージーランドの風景は相変わらず綺麗でしたが）、何となくドワーフ中心で色々な種族が集まっているRPGのパーティ的な感覚がなく誰が誰だか区別がつきにくいのも影響しているようにも思います。
ストーリー面でもまだ序盤で、トロルやオーク、ゴブリンなどが当面の敵で、ドラゴンとの対決はまだ先のようですし、ネクロマンサーもチラチラというレベルなので敵の方もまだ盛り上がっていないってことなのかも知れません。
3時間近い枠の中での話なのもちょっと冗長に感じてしまった気がします。絵的にはゴブリン集団との戦闘シーンが一番印象的でしたし、そこはなかなか見応えがありましたが、全体的に物足りない印象になってしまったのはちょっと頂けなかったかなと思います。
まあ、3部作と考えればまだ序盤なのでこれから盛り上がってくると思って2作目の「竜に奪われた王国」も鑑賞しようと思います。
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