November 01, 2021

映画火花

お笑い芸人さんの又吉直樹の小説「火花」が芥川賞を受賞したニュースがまだ記憶に新しい中、確かCSの無料放送か何かで放送されていた映画版の「火花」。録画して鑑賞しました。

あらすじ的には・・・

お笑い芸人コンビ「スパークス」として活動しつつも目が出てない徳永は、熱海の花火大会の営業で先輩の芸人である神谷と出会う。神谷もまた「あほんだら」というコンビで活動していたが鳴かず飛ばず。偶然出会った2人はその夜飲みに行き意気投合。徳永が神谷に「弟子にして欲しい」と頼み込み、「神谷の伝記を書く」という条件でコンビを越えた師弟関係が結ばれた。

それから数年。神谷が大阪での活動に限界を感じ、徳永と同様に東京に拠点を移す。2人は今まで以上に近い関係の中でコンビ漫才に取り組んでいくが・・・

という感じでしょうか。

ここからはネタバレアリの感想を少々。

小説は芥川賞を獲った程のものですし、TVドラマも評判が良かったらしいんですが・・・　真っ先に感じたのが、「芸人さんの世界ってこんな感じなのかなぁ」という点。その世界にいる人にしか分からない見え方や感じ方があるはずで、それが妙なリアリティに繋がっているように感じたんですよね。

単にお金がないとかの話だけではなく、相方との関係なども含めて色々な葛藤があるんだろうなぁと。

監督も板尾創路なので、更に拍車が掛かっているはず思う反面・・・映画作品としてまとめるノウハウなどは弱そうなので何とも言えませんが、逆に日常性生活を素に近い形で描けたものと思いたいですね。

とは言え、2時間超えの映画全体がこんな感じなので、正直盛り上がりに欠けるというか面白いと思えないというか・・・　エンターテインメントとしては微妙。

徳永が最後のステージで「反対のことを言う」と言って感情を文字通り吐露した場面と、胸にシリコンを入れてFカップのおっさんと化した神谷が再会した徳永に語る「漫才は1人では出来ない、2人でも出来ない。周りに凄い奴らが一杯いたからできた。淘汰された奴らも全員絶対必要。だから自分たちも全ての漫才に関わっている。芸人に引退はない。」的な話をする場面位しか強く印象に残っていないんですよねぇ　まあ、後者は物凄くポジティブですし、漫才に拘わらず色々な物事にも当てはまる気がしますけどね。

‘み’が原作小説も読んでおらず、TV版も未見、更にお笑い芸人さんをほとん知らないことも影響しているかも知れませんけどね。